飯田線の休息所大嵐駅から廃村となった夏焼集落を訪れる

鉄道

JR飯田線の沿線に小さな、大嵐駅があります。この駅はあり、今は誰も住むことのない廃村、夏焼集落へと続く幻の入口です。その静寂と廃墟の美しさが訪れる者の心を惹きつけます。

この記事では、飯田線の大嵐駅から夏焼集落を訪れる旅の魅力を紹介します。廃墟となった村の風景が何を語っているのか考えてみましょう。

飯田線の休息所大嵐駅

大嵐駅の歴史

大嵐駅は、飯田線沿線の歴史と魅力に満ちた小さな駅です。1936年飯田線の前身となる三信鉄道の天龍山室駅として開業しています。1997年には富山村が地方交付税をもとに新駅舎となる現在の大嵐駅を建設しました。

JR東海の施設では無く豊根村の施設であるため、厳密には駅舎では無く休憩所と定められており、「みんなの休む処」と言う名称が付けられています。

駅舎は東京駅をモチーフとしており、赤レンガを模した不燃パネル等が用いられています。内部には富山郵便局と富山村森林組合が寄贈した木製机や椅子が設置されており、富山村の俳句愛好家が設置した投句箱や、来訪記念ノート等も設置されています。

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大嵐駅へのアクセス

大嵐駅へのアクセスには車が便利ですが、鉄道ファンの方は飯田線での移動が必須と思われます。始発の豊橋駅から手前の水窪駅まで特急「伊那路」を利用して時間の効率化を図るか、普通列車でゆっくり向かうかの選択となります。

※ 画像は中日新聞webより

私は迷わず普通列車を選択しました。始発豊橋駅より3時間ほどの旅となります。

廃村夏焼集落へ

夏焼集落

夏焼集落は、その豊かな自然環境と共に長い歴史を持つ地区です。この地が最初に名前を記録されたのは、江戸時代初期の古文書にその名が見られることから、少なくとも400年以上の歴史があります。

佐久間ダム建設に伴い周辺の部落がダム湖に沈む中、斜面にへばりつくような独自の作りのため、現在もそのままの形をとどめてることができました。

対岸からは、道が見えず断崖絶壁にある集落に見えるため、まるで天空に浮かぶような、壮大な自然に支えられた「天空の集落」と呼ばれることもあります。

※画像はhistricaより

現在も集落には民家が残されていますが、2015年に最後の居住者がこの地を去り廃村となりました。ただ、神社などもきれいに保存されており、かつて集落に住んでいた方が、定期的に管理してみえるのではないでしょうか?

夏焼集落を訪れるには集落以南の県道288号は廃道となっているため、夏焼け第二隧道を経由することが唯一のアクセス路となります。1.2キロほどの暗い隧道を抜けると、南側坑口には夏焼集落が現れます。少し怖い気持ちになりますが、興味のある方は挑戦しましょう。

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探訪の注意点

廃村特有の自然環境下では、ヤマビルをはじめとする野生動物に注意する必要があります。ヤマビルは主に湿った場所に生息しており、不用意に草木に触れると吸血されることがあります。ヤマビル対策としては長袖・長ズボンを着用し、虫除けスプレーを使用することが効果的です。また、探訪後は必ず身体をチェックし、ヤマビルが付いていないかを確認しましょう。

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まとめ

大嵐駅から夏焼集落への訪問は、歴史と自然が織りなす特別な体験を提供してくれます。この廃村は、訪れる人々に忘れられた時代への窓口となり、今もその静寂が訪れる者の心を打つことでしょう。

また、集落には昔の生活が色濃く残され、訪問者には過去への思いを馳せる貴重な機会が与えられます。歴史を感じながら静かな時間を過ごしたい方には、ぜひ訪れてみていただきたい場所です。

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