湯谷温泉の歴史と現状:飯田線の沿線にある秘境駅と共に活性化を考える

鉄道

JR飯田線は、長野県と愛知県を結ぶ、自然豊かな景観が特長の路線です。沿線には多くの秘境駅が点在しており静けさと歴史の息吹が交差する場所として鉄道ファンを魅了しています。特に湯谷温泉はかつて多くの旅人を癒やした場所で、今なおその魅力を保ち続けています。この記事では、湯谷温泉の現状とその周辺に点在する秘境駅にスポットを当て、観光化と秘境感の相反する要素を掘り下げてみました。   ※アイキャッチ画像はじゃらんnetより

湯谷温泉の歴史と現状

湯谷温泉駅

宇連川のせせらぎを背に、古くから続く湯治文化の中心地として湯谷温泉があります。この地を訪れる旅行者の足を運びやすくするために設置された湯谷温泉駅は、その名の通り温泉郷への入口でもあります。

その歴史は古く、飯田線の前身鳳来寺鉄道時代には駅舎に鳳来寺鉄道直営の宿泊施設があり湯谷停留所として機能していました。

現在も、豊橋駅から一時間ほどで訪れることのできる距離にあり、日帰りでも訪れやすい場所と言えます。温泉街自体もこじんまりとしており、駅近くに散策スポットや、宿が集中しているのが魅力と言えます。

しかし、特急「伊那路」の停車駅でもありながら、一時の活況がなくなり、2015年には無人駅となっています。※国鉄時代にも一旦無人化されましたがJR東海が継承後は有人駅として機能していました。2019年にはついに駅舎の解体が執り行われました。

※ 画像はなごやんツアーより

温泉街の衰退

駅に着いたらさっそく湯谷温泉付近を歩いてみます。温泉街を宇連川が流れ 馬の背岩 など興味深いスポットがあります。一方で廃業したホテル、旅館が建ち並び寂しさを漂わせます。それでも老舗の旅館が10件ほど現在も営業されています。

また、駅の南側にはかなり大きな駐車場がありかつては、湯谷温泉がにぎわっていた頃の名残でしょうか?

馬背岩(うまのせいわ)-湯谷温泉ー: 遠州・三河

私も訪れたことのある、日帰り入浴施設で人気のあった「ゆかわ」の突然の廃業には驚かれたかたは多いのではないでしょうか?

※ 画像はフォートラベルより

沿線にある秘境駅

小和田駅

湯谷温泉付近の散策が終わったら、次の目的は秘境駅です。再び飯田線に乗車しますが、基本的に本数が少ないので気を付けましょう。列車は静岡県に入ると徐々に秘境的な雰囲気に包まれます。

一時間半ほどで代表的な秘境駅のひとつ「小和田駅」。に到着です。小和田雅子様のご成婚を機に有名になった駅です。秘境感に包まれるのはよいのですが、あたりに道らしい道はありません。実際に乗り降りする駅ではなく、観光資源の一つとして存在する駅の印象です。

利用客は、一握りの鉄道ファンや写真家のみでしょうか?特に駅周りに乗り捨てられた車が放置されたまま独自の朽ち果て感を醸し出しています。

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小和田駅のもう一つの側面は、静寂に包まれた夏焼集落の玄関口として知られています。秘境感にこだわりのある方は小和田駅から 夏焼集落あたりを散策されます。今では廃村となった秘境の集落で、絶壁に民家が立ち並び 天空の集落とも呼ばれます。秘境感満載ですね。

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秘境駅の課題

秘境駅が売り物の飯田線ですが、秘境感と観光地として活性化することは相反する要素です。訪れる人が多ければ良いとゆうわけではないのですが、乗車率の低さは鉄道会社の運営自体にも影響を与えかねません。

時代とともに電車離れが進んでいくのでしょうが、秘境駅のファンはまだまだいます。みんなで飯田線を利用しましょう。

まとめ

湯谷温泉とその周辺地域は、歴史と自然が調和した魅力的な場所です。この温泉地は、古くからの湯治場としての歴史を持ちながらも、新しい観光資源としての可能性を秘めています。飯田線沿線には、訪れる人々を魅了する秘境駅が点在しており、それらは地域の魅力を引き立てる大切な要素とも言えます。

秘境駅を目的に訪れる観光客が増え、地域全体の活性化に寄与することが期待されています。今後の地域の発展には、温泉の歴史や自然を生かした観光資源開発が鍵となり、それが地域経済の振興につながるでしょう。

湯谷温泉と飯田線の魅力をより多くの人々に発信し、訪問者が心地よく過ごせる環境を整えることが重要です。地域住民と観光業者が連携し、地域の特色を大切にした持続可能な観光地を目指す取り組みが求められています。温泉と列車の旅を通じた新たな体験の提供が、地域の未来をより豊かなものにすることでしょう。

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